2016/06/09 00:08

一般的な暮らしをしていたら絶対に経験できなかっただろう出来事や気づきや考えが、畑で植物を前にしていると思いもよらずにたくさん頭をめぐってしまいます。忙しさにかまけて書かずにいるのはやはり面白く無いので、ログを残そう。
僕は独りスタイルで常に誰かと話しながら働くわけでもないので、世の中で起こっているできごとのことを考えたり、次にしたいことのアイデアを考えたり、日々思いを巡らせております。。

普通の生き方ならば、(今では普通すら難しくなってきてますが)高校に行って大学に行ったらできるだけ大きな安定を求めて、たくさんの収入を得て家族を作って、家を建てて老後に備えて金ためながら企業での出世を目指しながら齢を重ねていくのが一般的な男性の姿なのでしょうね。
僕の場合は企業に勤めて、家を建てるところまでレールに乗ってましたが、3.11を経験してしまったことをきっかけに考え方が変わってしまいました。誰かの作った「会社」というものに依存しきらずに、自分の暮らしを自分で作ってみたくなってしまいました。それでレールから飛び降りてみたわけです。しかも農業。僕自体がコンテンツになっている部分も多少はあるはずですし、こんなにも農に興味のある方が訪れるようになっているということは、僕が伝えるべきことも多少はあるはずと思いあがって記そうというわけですね。

「大企業」という美しく頑丈な「鳥カゴ」の中で、手入れの行き届いた鳥として鼻高く過ごすのも悪くはないですが、いつ鳥カゴごと水に沈められるかわからない不安や、どこまでも飛ぼうとしてもカゴの柵にぶつかるウットオシサからは避けられません。
沈められつつある鳥カゴでは保身のために血まなこになる人も見ましたし、自分の立場のためにお客さんの期待を犠牲にするような仕事が自然と繰り広がられてしまう状況が生まれてました。特に立派な鳥カゴでは鼻の高くなりすぎた鳥が周りを見下しながら飛んでいたりしてました。総じて、あまりかっこいい出来事は起きないものです。

「面白きこともなき世を面白く。知ってやらぬは知らぬと同じ。」知行合一ってやつですね。
僕のとてもお世話になった義理のおばあちゃんが、まだ話せる健康なときに教えてくれたこと。今はもういないけれど、彼女のようなカッコイイ大人に何人か会えたおかげで、今楽しくも刺激的な時間を過ごせています。もちろん、面白くできるかどうかが大切なので、そこへの焦点がズレることはありません。さあさあ。
2016.6.8